1ヶ月ほど前にFacebookでは書いたので今更ではありますが、こっちにも。

2015年にFablic/フリルへJOINしてから丸5年となるこの年末で(会社とサービス名どっちも変わってしまった)楽天株式会社/ラクマを離れます。2019年11月末で最終出社は終えていて、現在有給を消化しつつヨーロッパを巡っているところです。

で、2020年1月1日からはれて無職です。

なんで辞めるの

ちゃんと説明しようとすると背景情報がそれなりに多いので難しいのですが、一言でいうと「もう一度エンジニアとしてチャレンジしたい」「組織に対してようやく結果をだすことができた」の2つの気持ちが強くなったからです。(二言になりました)

もういちどエンジニアとして

昨年(2018年)の7月にFablicが楽天に吸収合併されたわけですが、およそそのタイミングくらいからコードを書くのを辞めてマネジメントに専念しておりました。

が、やっぱりまだエンジニア(ここではソフトウェアエンジニアとかアプリケーションプログラマーのほうが正確かもしれない)として十分にやりきったなーみたいなところがなく、また色々新しい技術が出てくるのがどうしても気になってたというのがあり。

基本的にはミーハーなので。

あとマネジメントするにしても僕はアプリの経験しかないですし、マネジメントをやるにしてももうちょっと武器がほしいなというのもあって、やっぱりエンジニアかなーという感じです。

組織に対する成果

昨年の吸収のタイミングで、組織はそれなりにガタガタだったんですよね。

なので、この1年半はマネジメントと(マネージャとして)採用にフルコミットすることを選択しました。マネージャやりながらコード書けばいいっていう意見もあるかと思いますが、ちょっとそんな余裕なくて。

でもお陰様で、マネージャという役割の人は当時より圧倒的に増え、採用目標を達成して組織のサイズ自体も圧倒的に増えました。

ああ、もうこの組織は大丈夫だろうな。っていう実感をもつとともに自分の役目を終えたなっていう気持ちになったわけです。そして、Fablicに入ってからの5年間でやっと結果をだすことができたなって自信を持つことができました。

言うまでもなく自分の力だけでということではなく、折々のタイミングで導いてくれた上司がいてタフな状況でも協力してくれたメンバーがいてのことです。5年間ありがとうございました。

てことで全力出して燃え尽きたなっていう状況になったので、もっと違う環境で自分が解決すべき課題みたいなのがないか探すことにしたという話です。

補足 : 楽天という大きな会社について

あえて書くと胡散臭くなるけれど、特に楽天がツラいから辞めるみたいなのは全然ないです。いや、ツラいことは山ほどあったけども、小さい会社でも不満とか足りない部分はいっぱいあるから、結局ないものねだりなのかなという。

逆に大企業だからやれるっていう部分もあって。結局自分たちにできるのは足りないものは補いつつある武器の効果を最大化して社会に価値を届け続けることだけだなって感じです。それがこの5年で学んだ一番大きなことかもしれないです。

間違いなく言えるのは、ラクマのメンバーとチームの周辺にいる人たちには非常に恵まれていたってことです。1年半経った今、楽天に残ってよかったと自信をもって言えるんですが、それはやはり周りにいる人に恵まれていたからだと思います。

こと、マネジメントというコンテキストにおいては良い上司の下で学びながらやれました。考えてみれば国内有数のIT企業なわけで、エンジニアマネージャの数だって本当は国内有数なはずなんですよ。意図せずではあるけれど、そういう環境で仕事ができたっていうのはとても幸せでした。

てことでラクマですが絶賛成長中の組織なので、興味がある方はぜひ募集をのぞいてみてください。話が聞きたいとかであれば全然、すぐつなぎますよ。

5年間について

てことで、5年間の思い出を書き出してみます。

  • 2015年1月 : Fablic, Inc.に入社
    • iOSエンジニアのつもりがAndroidよろしくって言われてAndroidを始める
    • 夏まではもっぱらフリル Androidの開発をやっていた.
  • 2015年夏 : バイクのフリマアプリ「RIDE」の開発を始める
    • 10月くらいにAndroidのクローズド出始めて、12月からiOSアプリの開発に取り掛かる
  • 2016年秋 : 楽天による子会社化と前後してRIDEの終了決定
    • 事業としてもうまくいかなかったので
    • 終了決定後はフリル iOSに合流. Swift化とリファクタリングをこつこつ進めていた気がする.
    • この頃はマネージャでもなくiOS/Androidのメンバーでフラットに和気藹々とやっていた記憶
  • 2017年秋 : フリルと旧ラクマのサービス統合がきまり改修プロジェクトスタート
    • 技術的にというより、CSやマーケティングまで含めて各メンバーが足並みそろえてやるところが大変だった.
    • 記憶が正しければ、アプリチームのマネージャー(リーダーに近い)としてぼんやりやっていた. 開発7:マネジメント3くらいだったかな.
  • 2018年1月 : Fablicの吸収合併が決まる
    • 7月に向けて色々引き継ぎをやりつづける. 一時的とはいえ、社内ツールの全管理権限を握った危険な存在になっていた.
  • 2018年7月 : 楽天へ転籍
    • 7,8月くらいにiOSにコミットしたのが最後の開発業.
    • 2018年の後半は人事評価とかをやりつつも基本はFablic→楽天に引き継ぐべき作業をひたすらやっていた.
    • とにかく組織を破綻させないために次から次に生まれる仕事を片っ端から捌いてくって感じだったので、能力的な成長になったかはわからない。タフネスは上がった。確実に。
  • 2019年1月 : 採用チーム組成. マネージャ兼採用担当の1年が始まる.
    • 目標設定や人事評価などのマネージャらしいことをやりつつあとは採用をひたすら.
    • 転職エージェントとMTGしたりJDを書き直したり, カジュアル面談・面接を1年で80件くらい?やったり.
  • 2019年11月末 : 最終出社
  • 2019年12月末 : 退職

思い返してみるとAndroidは 2015年から2016年夏くらいまでの1.5年でiOSは2015年の12月から2018年7月で2年半ほどやってました。逆に言うとそれ以降の新しい技術は仕事で使ってないのでリハビリ期間が必要そうです。というかヨーロッパ旅行のスキマ時間でちょっとずつリハビリしてます。

2018年からエンジニアマネージャという仕事の知名度があがりいろんなノウハウが世に溢れたタイミングだったので、幸運なことに僕も巨人の肩にのって色々とうまくやることができた気がします。

あとは採用担当として人員計画つくったり採用予算を(雑に)考えたりマネージャとか事務方に近い仕事をしてました。

「人が足りない」っていうのは簡単だけど、「どんな能力」を持った人が「何人」必要かまで落とし込むのって大変ですよね。しかも採用計画どおりに人が採れることなんてほぼないから不確実性も織り込む必要があり、それをやるとこの計画に意味あるのかな...とか思い始めて...。

ああ、リーダーやマネージャーが率先して不確実性と向き合わないといけないんだなってのが身を持ってわかりました。(たぶん諦めないってそういうことなんですね)

もし5年間での大きな成長をあげるとしたら、たいていの事に狼狽しなくなったことですかね。新規事業の立ち上げと失敗、会社の子会社化と吸収合併、そして再組織化と、積み上げては壊れそして積み上げてとやってきたので。

これから

最初に書いたとおり、2020年1月より無職です。

フリーランスとかじゃなく、無職です。

なので普通に仕事を探しております。ニートになって貯金を食いつぶしたいわけではないので。

辞める理由にも書いたとおり、コード(ひとまずiOSから)を書ける環境に身を起きたいなーと考えております。が、とはいえここ数年でやってきた組織づくりも自分としては楽しかったので、マネジメントの仕事も全然あり。

ただ、自分がマネジメントをやれる理由はスキルアップではなく「組織を良くしたいか」っていうところなので、入る前から組織を好きになれるみたいな稀有なことがない限り、いきなりマネジメント100%ってことはないと思います。

てことで、とにかく予定は真っ白です。

とりあえず、5年間同じサービスに関わってきたのでちょっと浦島太郎な状態になってます。なので、どこか人手が足りてないところがあればご連絡ください。色んな人と話してみたいと思ってます。

なお、ヨーロッパにいるためしばらく返信遅いと思います。ご容赦ください。

さいごに

さらっと書くつもりがだいぶ長くなってしまいました。すみません。

2020年も、引き続きよろしくお願いいたします。